アルミ板に限らずよく聞く鋼材などの定尺材について詳しく解説

アルミ板 解説

アルミニウムの板に限ってませんが、「定尺材」という言葉をよく聞くと思います。

「定尺材」について詳しく解説します。

鉄・鋼材の世界の「定尺」

「定尺材」は、アルミ板の世界だけで使われている言葉ではありません。むしろ流通の多い鋼材、鉄の世界で使われていた言葉でもあります。

鋼材の定尺とは、法令や協会の規格やメーカーや商社・問屋の独自規格などに基づいて、メーカー・材料の商社が定めた特定の寸法の鋼材のことになります。鉄の世界では、規格寸法の鋼材を原板とも言っているようです。

定尺の鋼材は、市場に流通する場合に、規格の寸法などが決まっています。配管の場合であれば2,000ミリ、4,000ミリ、6,000ミリなどとなっています。

板の場合であれば、サブロクやシハチなどのいろいろな定尺というのがあります。

定尺の鋼材は、板金加工や大型製缶加工などの現場において、歩留りなどがよくなるようにして板取りもよくなるように工夫して設計することで、材料のコストをさげることができるようにしています。

アルミの世界の「定尺」

アルミニュウムの世界で言えば、例えば流通量の多いA5052のアルミ板などの特定の規格のもとつくられた看板商品となる板材ということになっています。

アルミ板の小口に限らず、大口のひも付きの顧客にもお納めすることがありますが、「定尺」はアルミニウムの板の販売において主力となる商品であり、メーカーや商社、問屋さん、ネット販売において、もっとも注力している商品になります。

各アルミの販売店や販売網において、またアルミ市場でも主力となる商品に間違いありません。品ぞろえとしては、アルミニウム市場に必ずある品目となっています。

アルミ板

具体的な「定尺」の寸法などの仕様

それでは、具体的な「定尺」をご説明します。

アルミなどの流通でよく利用されるサイズは4種類あります。

材料のサイズはJIS規格となっています。

サブロク、ゴトーのミリの換算ですが、1フィート=304.8㎜を基準にしています。

(サブロク)3X304.8㎜=914.4㎜ 6X304.8㎜=1,828.8㎜

(ゴトー)5X1.524㎜= 10X304.8㎜=3,048㎜

メーター板(メーターバン)はそのままの呼び名になっています。

3×6 通称サブロク

914㎜ × 1,829㎜

4×8通称シハチ

1,219㎜ × 2,438㎜

5×10 通称ゴトー

1,524㎜ × 3,048㎜

メーター板(メーターバン)

1,000㎜ × 2,000㎜

(参考)鋼材のJIS規格や鉄鋼統計による板のサイズ

JIS規格による板厚のサイズは、鋼材の種類や形状によって異なっています。

SS400鋼板の標準寸法では、3×6(サブロク)は「914mm×1829mm」、4×8(シハチ)はる「1219mm×2438mm」などとなっていますが、板厚は、次のとおりとなっています。

SPHCの板厚は、JIS G 3131で1.2~14mmが適用厚さとして規定されています。

鋼板の幅の許容差は、幅の大きさによって異なっています。

鉄鋼統計では、厚さ6mm以上のものを厚板と呼び、3mm~6mm未満を中板、3mm未満のものを薄板としています。

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