アルミニウムの縞板は、チェッカープレートとも呼ばれていますが、アルミ板(厚板)の表面に縞模様が入っています。
床材として歩行などの際の滑り止め用途として使われていますが、主として足掛け部分や歩行する部分に使われていて、トラックや船、工場などで多く施工されています。縞板について材質・大きさ・厚み・価格などについて詳しく解説します。
アルミの縞板とは
アルミの縞板(しまいた)は、表面に一定間隔で滑り止めやデザインを目的とした縞模様の突起が施されたアルミニウムの板材です。
この縞模様は、滑り止め(防滑)効果があります。雨水や油がかかる場所、傾斜のある場所などで、人や物の滑りを防いで安全性を高めます。
また、金属の質感と独特のパターンがあるので、工業的な美しさやモダンなデザインとなっています。
さらに表面の凹凸が板の強度・剛性を高める効果もあります。
主として床材(ステップ、通路、デッキ)用途として施工されて自動車・トラックの荷台や内装、建築資材(床材・階段)、産業機械のカバーなどに幅広く使用されています。よく見かけるものとしてはトラックの荷台やステップ、通路の床材として使われています。
アルミの縞板の特徴は、軽くて錆びにくく、耐食性・加工性・意匠性に優れていることです。鉄製の縞板(縞鋼板)に比べて重量が約1/3と軽量なため、取り扱いやすいのも特徴です。
アルミの縞板の材質
アルミの縞板に使用されるアルミニウム合金は、その用途や求められる特性(強度、耐食性、加工性など)によって様々な種類がありますが、5000系のA5052が主流になっています。
A5052 (5000系)
耐食性・溶接性・加工性に優れており、アルミニウム合金の中で最も一般的な中程度の強度を持つ代表的な材料です。 建築、船舶、車両、一般構造物など、幅広い分野で使われています。
A5052はマグネシウムを添加した合金で、強度・耐食性・溶接性に優れるため、構造材や屋外環境で使用されるケースが多い材質です。トラックの荷台や階段、工場通路など、強度と耐久性が必要な用途に最も一般的に使われています。
A6061 (6000系)
強度が高く、耐食性も良好です。熱処理を行うことでさらに強度が増しています。輸送機器、構造部材、高い強度が必要な部分に使われています。
A3003 (3000系)
強度は低いですが、耐食性・加工性・溶接性に優れています。装飾材などに使われます。
アルミの縞板の大きさと厚み
アルミの縞板は、規格化された寸法(定尺)と、用途に応じた様々な厚みで提供されています。
大きさ(定尺)
アルミの板材は、基本的には加工・流通の都合からJIS規格やメーカー独自の規格に基づいた「定尺」サイズで流通しています。一般的なアルミ縞板の定尺サイズは次のとおりです。
1000 mm X 2000 mm 3尺X6尺に近いサイズなのでサブロクと呼ばれています。
1250 mm X 2500 mm 4尺X8尺に近いサイズなのでシゴハンと呼ばれています。
1500 mm X 3000 mm 5尺X10尺に近いサイズなのでゴトウと呼ばれています。
アルミの専門商社や問屋で、これらの定尺板を、シャーリング、レーザーカットなどで必要な寸法に切断して販売されているのが一般的です。
市中のアルミ問屋や専門商社で常備在庫されていることが多いです。
厚み
縞板の厚みは、縞部分の突起部分を含まない板の厚みで表記されています。最も一般的な厚みは2㎜~8㎜程度です。
厚みは、使用する場所の荷重などに応じて選定します。厚みが増すほど、強度が増しますが価格も高くなります。
アルミの縞板の入手先
アルミの問屋や専門商社
1枚から大量の定尺板や、特殊な合金や特注のサイズを買うことができます。
ネット販売
ネット上必要な寸法にカットされた状態で少量から注文でき、個人や小規模事業者でも利用しやすいです。コーナンPRO、カインズ、MonotaRO、アマゾンなどで小型サイズを購入できます。DIY用途や少量購入に向いています。
ホームセンター
大型のホームセンターでもDIY用途などで販売されていることがあります。
板金・金属加工業
切断、曲げ、溶接などの加工をするのであれば、金属加工業会社で加工といっしょに購入することもできます。
アルミの縞板の価格
アルミの縞板の価格は、まず、アルミニウム地金相場に依存します。アルミは国際商品となっていて、地金(インゴット)の市場相場(LME価格など)の変動に影響されます。
縞板の材質はA5052が一般的なのでその他のアルミ合金の場合は割高になることがあります。
板の厚みが増すほど、使用する材料の量が増えるため価格は上がります。定尺板であれば単価が安く、定尺から外れる特注サイズ(切断品)は加工費が加算されます。
また、大量に購入するほど単価は安くなります。表面処理でアルマイト処理(耐食性・美観向上)などの表面処理を行うと、エクストラの費用が加算されます。
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