落とし蓋(ふた)をアルミホイルにする、効果やメリットを解説

アルミ鍋 解説

煮物を作る時に便利な落とし蓋ですが、市販の蓋がなくても、身近なアルミホイルで代用できます。木製やステンレス製、シリコン製などが使われますが、アルミホイルを代用することができます。

落とし蓋をアルミホイルにするとは

落とし蓋は、煮物などを調理する際に鍋の中の食材の上に直接乗せる蓋のことで、煮汁を対流させて、味を均等にしみ込ませたり、食材の煮崩れを防ぐために調理で使われています。

一般的には木製の専用蓋やシリコン製の調理器具を使うことが多いのですが、家庭で手軽に代用できるものとして、アルミホイルがよく使われます。鍋のサイズや形状に合わせて自在に形を変えられるため、一人暮らしやアウトドア調理の場合にも便利なのでよく使われています。

なお、アルミホイルを落とし蓋として使う場合は、鍋の大きさに合わせてアルミホイルを適当な大きさにカットし、中央に数か所穴を開けて使用します。穴を開けることで、煮汁の対流を妨げずに適度な蒸気を逃がし、かつ具材全体に圧力をかけることができます。

アルミホイル

アルミホイルは溶けてしまわないのか?

アルミホイルの融点は約660度ですから、家庭用のガスコンロやIH調理器での煮物では、通常の加熱温度は100度前後(沸騰温度)ですので、調理中にアルミホイルが溶けてしまうことはありません

ただし、次のような点には注意が必要です。

・空焚きや乾いた鍋に直接アルミホイルを当てて高温にすると、劣化・破損する可能性があります。

・酸性の強い調味料(酢、レモン汁など)と長時間接触すると、アルミが微量に溶け出す可能性があります。

通常の煮物料理においては、適切に使用すれば溶ける心配はほとんどありません

溶けた場合の人体への影響

アルミニウムは自然界にもたくさんありますので水や食品にもごく微量含まれている金属です。アルミホイルから微量に溶け出した場合でも、人体に与える影響はほとんどないとされています。

厚生労働省やFAO/WHOの合同食品添加物専門家会議(JECFA)では、「一週間に体重1kgあたり2mg以下であれば健康への悪影響はない」とする耐容週間摂取量(PTWI)を設定しています。

通常の調理に使う程度ではこの基準を大きく下回るので、日常的な使用によって健康を害することはありませんが、酸性食品と組み合わせて長時間煮込む場合は、ステンレス製の落とし蓋やシリコン製のものを使うと安心です。

蓋をアルミホイルにする効果とメリット

アルミホイルを落とし蓋として使うことで、以下のような効果・メリットがあります:

味のしみ込みを促進

食材に密着させやすいため、煮汁の蒸気を効率よく循環させ、味が均等にしみ込みます。これにより、短時間で味がよく染み込んだ美味しい煮物に仕上がります。

煮崩れの防止

食材をやさしく押さえることで、対流の衝撃を抑え、煮崩れを防止できます。特に、魚や柔らかい野菜などを煮る際に効果的です。

洗い物が不要

使用後はそのまま捨てられるため、木製の落とし蓋に比べて衛生的で手間がかかりません。

鍋のサイズに合わせて調整できる

どんな鍋の大きさにもフィットさせられ、場所を取らずに保管できます。鍋の大きさに合わせて、ハサミなどで自由に形や大きさを調整できるため、どんな鍋にもフィットさせることができます。

安価で手に入りやすい

わざわざ調理器具を買うことなく、家庭に常備されていることが多いのも利点です。

これらの効果とメリットによって、アルミホイルは非常に優秀な「手軽な落とし蓋」として、日々の料理に役立つことがお分かりいただけるでしょう。お試しください。

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