焼き芋のアルミホイルでの包み方、作り方の注意点やお芋の皮はパリッとして、お芋の中が「ほかほか」で「とろとろ」で甘くなる焼き方などを詳しく解説します。
アルミホイルの耐熱温度
アルミホイルは、約660℃で溶ける金属のアルミニウムを極薄に延ばした(圧延)製品です。
一般的な家庭用アルミホイルは耐熱温度が250~300℃程度とされています。ただし、これは「長時間連続して加熱できる温度」であり、短時間であれば400℃程度の高温にも耐えられる場合があります。一般的なご家庭で焼き芋を作る際の熱源、例えばオーブンやトースター、魚焼きグリル、焚き火などで、この融点に達することはほぼありません。
注意点
直火に長時間触れないようにします。焚き火やガスコンロの火が直接当たると、部分的に高温になり、ホイルが破損・酸化して黒くなることがあります。
オーブンやトースターでは250℃以下が安全です。メーカーによって若干差はありますが、多くのアルミホイル製品は250℃を超えると変色や劣化が始まります。
炭火焼きの場合は火から少し離して焼くようにします。炭の表面温度は約600~800℃に達するため、ホイルが直接触れると劣化や穴あきの原因になります。

アルミホイルの包み方
焼き芋をアルミホイルで包むときは、「密閉しすぎず、空気を少し残す」のがポイントです。これは、ホイルの中で水蒸気がこもることで芋の内部がしっとりと加熱されるためです。
包み方のコツ
1.さつまいもを洗って水気を軽く残す
水分が蒸気となって加熱中に内部までやさしく火が通ります。
2.アルミホイルを二重にする
焦げ付き防止と熱の均一化のため、1枚目でぴったり包み、2枚目で少しゆとりを持たせて包むと効果的です。
3.端をねじらず、軽く折りたたむ程度にする
完全に密閉してしまうと、蒸気圧でホイルが破れることがあります。軽く折り返して空気層を残します。
4.直接火に当てる場合は耐熱性の高いホイルを使用します
キャンプ用などの厚手タイプ(約20μm程度)が安全です。家庭用は10~12ミクロン程度なので、厚手を使うようにします。
焼き芋がとろとろにおいしくなる焼き方
焼き芋はやっぱり中がトロトロのほうがおいしいですよね!
焼き芋のおいしさは、でんぷんが「麦芽糖(マルトース)」に変わる温度帯(約70~80℃)を長く保てるかどうかがポイントです。アルミホイルを使うことで、この温度帯をゆっくり維持しやすくなります。
焼き方のポイント
1. 低温でじっくり加熱
オーブンの場合
150℃で90~120分が理想。途中で上下を返すとムラなく焼けます。
炭火・焚き火の場合
炭の端や熾火(おきび)の状態で、ホイル包みを直接ではなく5~10cm離して焼くのがコツです。時間は60~90分程度です。
2. 途中で「保温時間」を作る
火からおろした後も、タオルなどで包んで30分ほど余熱で蒸らすと、お芋の糖化が進み、蜜のようにとろとろの食感になります。
3. 芋の種類
「紅はるか」「安納芋」など糖度が高い品種は、特にこの低温加熱と蒸らし効果で極上の甘さになります。
よくある失敗とその対策
外側が焦げて中が生焼け
原因:火が強すぎる、または芋が火元に近すぎる。
- 対策としては次のことがあります。
- 火から5~10cm離してじっくり焼く。
- 炭火の場合は熾火の状態(赤く光って炎が出ていない)を利用する。
- オーブンなら160℃以下で時間をかけるのが理想。
ホイルが黒くなった・破れた
原因:直火や高温部分に長時間接触した。
- 対策としては次のことがあります。
- 厚手タイプ(耐熱性の高いキャンプ用ホイル)を使用。
- 直接火に当てず、網の上や石の上に置いて間接的に加熱する。
- ホイルが焦げた部分の芋は酸化して苦味が出るため、削ぎ落とす。
芋がパサパサして甘くない
原因:温度が高すぎて内部が急速に乾燥した。
- 対策としては次のことがあります。
- 加熱温度を150℃以下に下げて焼き時間を延ばす。
- 芋を濡らしたキッチンペーパー+アルミホイルの二重包みにすると、しっとり感が増す。
- 蒸らし時間(30分~1時間)を忘れずに。
電子レンジでアルミホイルを使ってしまった
原因:アルミは金属であり、電子レンジのマイクロ波を反射して発火の危険があります。
- 対策としては次のことがあります。
- 電子レンジで加熱する場合はホイルを使わず、耐熱皿やシリコンスチーマーを使用。
- どうしても時短したい場合は、レンジで加熱後、オーブンやトースターで仕上げ焼きする。



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