ハサミの切れ味を復活させる!アルミホイルで簡単メンテナンス

アルミホイル 解説

いつも使っているハサミの切れ味が悪くなってきたということはありませんか?紙がスムーズに切れなくなったり、布切れが切れなくて噛んでしまったりすることは?

そんなとき、簡単にできるメンテナンス方法として「アルミホイルを切る」という方法がありますよ。

なぜアルミホイルでハサミの切れ味がよくなるのか、そのメカニズムと正しい方法を詳しく解説します。

ハサミの切れ味をよくする方法は?

ハサミの切れ味が鈍くなったと思ったら、アルミホイルを使った方法を試してみてください。とっても簡単ですよ。

  • 切れ味をよくするのに準備するものは次のとおりです。
    • 切れ味が悪くなったハサミ
    • 市販の(家庭用)アルミホイル

方法

1.アルミホイルを適当な大きさに広げます。
2.アルミホイルを数枚(3~5枚程度)重ねて厚みをつくります。
3.重ねたアルミホイルを、ハサミで端から細かく切っていきます。
4.アルミホイルの束を全部切り終えるまで、何度か繰り返します。

これだけで、驚くほど切れ味が改善されることがありますので、やってみてください。

なぜ?ハサミの切れ味がよくなるの?

アルミホイルを切るだけでなぜハサミの切れ味がよくなるのでしょうか?

実は、普段使っていたり、古くなってハサミの刃先にできた微細な不具合が、アルミホイルによって「研磨」あるいは「修正」されることによります。

ハサミを使い続けると、刃先にはとても小さな傷や微細な変形(これを「バリ」と呼ぶことがあります)ができます。

これが原因になって、刃と刃の間に隙間ができてみたり、切断物をスムーズにつかまえることができなくなったりして、切れ味が悪くなります。

アルミホイルは金属ですが、ハサミに使われている鋼材に比べて、とても柔らかい素材です。この柔らかいアルミホイルを重ねて切る場合に、刃先の微細なバリや不均一な部分にアルミホイルの粒子が当たって、軽い研磨作用やバリ取り効果が発生します。

これによって、刃先がわずかに整えられて、刃と刃の当たりがスムーズになることで、切れ味が一時的に回復することになります。

注意すべきことは、この方法だけでは、本格的な刃研ぎとは違って、刃先の微細な問題を修正する応急処置やメンテナンスなので、かなりハサミの切れ味が悪くなった場合は改善がむずかしいかもしれません。

ハサミの刃先は擦り減ったりしないの?

アルミホイルを切ることでハサミの刃先が擦り減ってしまうのではないかと心配になることもありますね。しかし、ご安心ください。アルミホイルはハサミの刃の素材である鉄である鋼材と比較すると、とても柔らかい金属です。

通常の頻度と強度でアルミホイルを切る程度であれば、ハサミの刃先が著しく摩耗して擦り減るということはほとんどありません

アルミホイルによる作用は、刃そのものを大きく削り取るというよりは、刃先のマイクロレベルの凹凸をならしたり、こびりついた汚れを取り除いたりする効果の方が大きいと言えます。

一般的なご家庭でのこのような方法でメンテナンスとして、数回行う程度であれば、ハサミの寿命を縮めるような摩耗は起こらないと考えてよいでしょう。

金属の硬さを測る尺度にはいくつかありますが、一般的なイメージとしては、例えばアルミ缶は手で簡単に潰せますが、同じ厚さの鉄板はそう簡単には曲げたり潰したりできませんね。このことは、アルミが鉄より柔らかいことを示しています。

ハサミの刃の多くは、切れ味を保つために硬い鋼(鉄)で作られていますが、アルミホイルは名前の通りアルミニウムでできています。ハサミの刃がアルミホイルを切っても、刃の方がはるかに硬いため、柔らかいアルミホイルによって刃が大きく削り取られることはありません。

このように、鉄(特にハサミに使われる鋼)とアルミでは、硬さに大きな違いがあるため、アルミホイルがハサミの刃を研磨・修正する効果はあっても、刃を著しく摩耗させることはない、ということになります。

アルミホイルは市販のものでいいの?

ご家庭にある一般的な市販のアルミホイルで問題ありません。特別な厚さや種類のアルミホイルを用意する必要はありません。スーパーマーケットなどで手軽に入手できるもので十分な効果が期待できますよ。

ある程度の枚数を重ねて切ることで、刃先全体にアルミホイルがしっかりと当たり、研磨や修正効果が得られるようにすれば、切れ味が戻るようになると思います。

注意点

  • ただし、次の点は守ったほうがよいでしょう。
    • 汚れや油分が付着したホイルは使わないこと
    • ホイルの切れ端で手を切らないように注意すること
    • 切った後は、ハサミの刃に付着した金属粉や削りカスをしっかり拭き取ること

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