アルミ鍋の黒ずみは「黒変化現象」と呼ばれており、アルミ鍋を使うとよくできる現象です。
アルミ鍋は軽くて使いやすいですが、取り扱いを少し気をつけることで長く美しく使うことができます。
アルミの黒変化現象とは
アルミの黒変化現象は、アルミニウム製の鍋やヤカンなどの内部が黒くなる現象ですが、アルミと水中の酸素が反応して水酸化アルミニウム被膜ができることが原因です。
黒変化現象は、水や調理物に含まれる成分によるもので、人体への悪影響はありません。

黒ずみの原因
酸化
アルミは空気や水と反応して酸化アルミニウムの層をつくります。これは鍋の表面の保護膜としての役立ちますが、黒ずんだり曇ったりしてしまいます。
アルカリや酸との反応
アルミは強いアルカリ性や酸性の食品や洗剤と反応を起こしやすいです。
重曹やアルカリ性洗剤などのアルカリ性に接触すると、アルミが溶け出して、黒い斑点や曇りができます。
お酢やレモンなど酸性の食品とも反応して変色することがあります。
また、こんにゃくや梅干しなど、アルカリ性の食材や調味料を使うと、さらに黒ずみが加速することもあります。
水道水成分
アルミは水と反応しやすく、水酸化アルミニウムという白い物質が表面に生成されることがあります。
また、カルシウムやマグネシウムなどの水道水に含まれるているミネラルが鍋を熱することによって鍋の表面に沈着して黒ずみのようになることがあります。
黒ずみの対策
黒ずみは体には影響や害はありませんが、見た目が気になる場合には、次の対策が有効です。
中性洗剤
中性洗剤を使うようにします。アルカリ性の洗剤は黒ずみを促進してしまうので、中性洗剤を使うようにします。
洗い方
ゴシゴシとこすって洗わないようにします。こすって洗うと、アルミの表面を傷つけて、黒ずみを悪化させることがあります。柔らかいスポンジで優しく洗うようにします。
洗剤
予防方法としては、アルカリ性や酸性の洗剤を避けるようにします。洗剤選びは中性洗剤を使って、やさしく洗うようにします。重曹や漂白剤は避けたほうがよいでしょう。
調理の仕方
お酢やレモン、こんにゃくや梅干しなどの酸性食品を調理する場合は、鍋の表面に影響を与えないように短時間で調理を済ませたり、対策の加工が施された鍋を使うようにします。
お手入れ
乾燥させます。調理後はすぐに鍋を洗うようにします。使用後はすぐに水分を拭き取って乾燥させます。湿気は黒ずみの原因となります。食材が鍋に長時間触れていると化学反応がすすんでしまうために、使い終わったらすぐに洗うようにします。
水滴を拭き取ります。洗った後に、鍋を自然乾燥させると水道水のミネラルが残ってしまって黒ずみの原因になることがあります。洗った後は柔らかい布で水滴を拭き取るようにします。
クエン酸洗浄
クエン酸溶液に浸け置きすると黒ずみを落とすことができます。しょっちゅうするとアルミの表面を傷つける可能性があるので、毎日はしないようにします。
月に一度程度を目安に行いましょう。
研磨剤入りのスポンジ
研磨剤入りのスポンジはできるだけ使わないようにします。研磨剤はアルミの表面を傷つけて黒ずみを悪化させることがあります。
鍋の選び方
表面加工された鍋: アルマイト加工やフッ素樹脂加工された鍋は、黒ずみにくいです。
ステンレス鍋: ステンレス鍋は、黒ずむ心配がなく、お手入れも簡単です。
黒ずみの除去方法
アルミ鍋の黒ずみは次の方法で消すことができる可能性があります。
酢を使う方法
酢には酸で汚れを分解する効果があります。
クエン酸を使う方法
酢の代わりにクエン酸を使うこともできます。
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