アルミ複合板はアルミニウムとポリエチレン樹脂の長所を取り入れて安い

アルミ板 解説

アルミ複合板はアルミニウムとポリエチレン樹脂(プラスチック)の良いとこ取りをして大ヒットしています。アルミ複合板について詳しく解説します。

アルミ複合板とは、発砲ポリエチレン樹脂をアルミ板で挟んでいる素材です。アルミ板の間に発泡ポリエチレン樹脂を挟み込んだ3層構造の板材になっています。

発泡ポリエチレン樹脂をアルミ板で挟んだ3層構造の板ですがアルミ樹脂複合板やアルミ樹脂積層複合板とも呼ばれています。

アルミ複合板はアルポリとも呼ばれていて表面にアルミ、芯材に低発泡ポリエチレンが使われています。

別名「アルミ樹脂複合板」とも呼ばれていて表面が滑らかで長期間の使用にも耐えることができます。

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アルミ複合板の特徴

軽い(軽量)

アルミ複合板は、アルミ板の約30%の重量で軽いのが特徴です。アルミ複合板の芯材は発泡ポリエチレン樹脂となっているために軽量になっています。

運搬や施工が簡単で、作業者の施工が楽になります。

挟まれているのがプラスチックなので軽量です。3mm厚×910mm×1820mmのアルミ板が約14kgあるのに対してアルミ複合板は約4kgと軽量です。持ち運びが容易で運送費用の削減もできます。

軽量なので高所に設置する看板に適しています。取り付け時の負担も軽減されるため、安全性も高まります。

加工性

アルミ複合板の使用素材である発泡ポリエチレン樹脂とカラーアルミは柔らかい素材なのでアルミ複合板は加工性に優れた素材となっています。

カットや穴あけ加工が容易に可能です。NC加工機などで曲線状にカットもできるのでデザインの幅も広がります。

穴開けやいろいろな形のカットなど加工のしやすさにも利点があるのでデザイン性を重視したい場合に向いています。

防火性(耐熱性)・不燃性

不燃アルミ複合板として不燃性となっているものもあります。法律で使用が定められている箇所では必須の建材となっています。

アクリルの耐熱温度が70~90℃なのに比べて、アルミ複合板の耐熱温度(連続使用温度)は100℃と言われています。

アルミ複合板の中には、法律で定める条件基準に適合する不燃性の認定を得ている不燃性のアルミ複合板があります。

ガソリンスタンドの看板や地下鉄などの誘導サインなど防火性が必要な場所で使われています。

不燃性のアルミ複合板は、ガソリンスタンドや地下鉄などの公共機関など、防火性が必要なところでよく使用されています。

耐久性・耐候性・耐衝撃性

アルミ複合板は耐久性に優れており、サビにも強いメリットがあります。

アルミ複合板は、屋外環境でも高い耐久性を発揮します。発泡ポリエチレン樹脂の芯材が衝撃を吸収するため、衝撃を受けても割れにくいという特徴があります。

アルミは酸化しにくく雨風や紫外線、気温の変化にも強いため、屋外看板や建材として長期間使用できます。

屋外に設置する場合にも利用できるのでさまざまな場所に設置できます。
直射日光や風雨にさらされても劣化しにくいため長期間美しい状態を維持できます。

屋外などで日差しがよく当たる場所、風雨にさらされるような場所などでも劣化しにくい耐久性のある建材です。屋外の看板や屋外の建材に最適な材料となっています。

屋外の日差しが強い場所で雨に濡れることが多い場所などの劣悪な場所でも優れた耐候性を発揮します。

アルミ複合板は樹脂が使われていることもあって衝撃に強くなっています。外側がアルミなので、硬くて屋外に掲示しても問題ありません。

加工性の追記

アルミ複合板は加工が簡単です。アルミと樹脂との組み合わせによってカッターナイフでの切断ができて複雑な形状のカットも簡単にできます。

曲げ加工や穴あけ加工も問題なくできるので特注サイズや異形デザインの看板製作にも適しています。

厚さが約3mmほどで薄く、比較的柔らかいので、加工性に優れています。曲げ加工やパンチング加工も簡単にできます。

切断、曲げ、パンチング(穴あけ)も簡単です。直線のカットはもちろん、いろいろな形状に加工できます。カッターでも数回切れ目を入れることで切断できます。

意匠性・平滑性・平坦度

アルミ複合板の表面は滑らかで、たわみやひずみがほとんどありません。カッティングシートやプリントシートを貼り付ける場合にきれいに仕上がります。

平滑な表面は、広告や看板のデザインで美しさを保つことができます。アルミと樹脂の積層によって剛性が高くてたわみやひずみが少なく平坦度に優れています。

剛性が高く平滑性に優れるために表面へのカッティングシート貼りも簡単です。色にもムラがなく、美しく仕上げられます。

アルミ複合板は金属と樹脂の積層構造なのでたわみにくく平滑性が高いです。

平滑性が高いため、インクジェット印刷やカッティングシートを貼りやすいので看板材料としてよく使われます。

費用・安価・コストパフォーマンス

鉄板やアクリル板などに比べても安いのがアルミ複合板です。アルミ複合板はほかの素材よりも安価なのでコストを抑えて看板を設置できます。

他の素材は看板フレームがなければ設置できない場合もありますが、アルミ複合板なら壁などにも直接設置できるため設置費用を抑えられます。

扱いやすいため直接壁にビスで留めたり、接着したり、ワイヤーで吊るしたりなどいろいろな設置方法に対応できます。

他の看板素材、たとえばアクリル板や鉄板と比較しても安価で軽量なため設置コストを抑えることができます。

耐久性が高いため、メンテナンスや交換の頻度も少なく、長期的に見てもコスト効率がよくなります。

厚みは3mmが主流ですが、一部サイズは、1mm、1.5mm、2mm、5mmの厚みもあります。

アルミ複合板の用途

軽くて、丈夫で、加工もしやすいので看板の表示面や、屋内・屋外の化粧板としても使われています。アクリル板、塩ビ板、金属板などに変わる安価な板材として使われています。

壁面看板、大型看板としての使われることが多く、屋外のプレート状の看板や、大きなサイズの平看板、水にも強いのでプールや温泉施設などでも使われています。

防火性タイプの板には 建材用のもの、キッチンなどの内装や高層ビルの外壁にも使用されています。

看板や建材だけでなく、キッチンカーやキャンピングカーの外装などでも使用されています。

看板

アルミ複合板は屋外看板に適しています。壁面看板や自立式看板、大型看板など、軽量で耐候性が求められる用途で広く使われています。

屋外の駐車場看板や、店舗の広告看板としても利用され長期間にわたって美しい外観を保つことができます。

建材

軽量で耐久性があるため、建設現場での取り扱いが簡単で安全性も高いです。

建材として優れています。防火性能を持つものはキッチンや商業施設、高層ビルの外壁などで使用されています。

アルミ複合板は湿気や温度変化に強くてプールや温泉などの施設でも使用されています。

展示パネルや広告パネルとしてよく使われています。アルミ複合板は、展示会やイベントのパネルにもよく使用されています。軽量で丈夫なので搬入や搬出がしやすく、繰り返し使用できます。

平滑な表面が広告や写真の展示に適しており、印刷加工も容易に行えるため、展示パネルとしても優れた建材となっています。

内装材

住宅や商業施設の内装材としても使用されています。デザイン性と耐久性が求められる現場ではアルミ複合板の滑らかな表面や軽量性が利用されています。ホテルやオフィスビルの壁面パネルとして利用されることが多く、スタイリッシュでモダンな内装デザインができます。

交通標識

アルミ複合板は、交通標識にも使われています。道路や駐車場の標識は耐久性が必要ですが、軽量であるアルミ複合板が採用されています。アルミ複合板は耐候性も高いため、屋外での使用に最適です。

アルミ複合板のブランド

ソレイタ

藤田産業株式会社で開発されたアルミ複合板です。カラーアルミを使ってフィルム貼りの手間を解消した「プレミアムカラーシリーズ」や不燃タイプなどがあります。
1500×3000mmの大判まであり、大型製品の製作も可能です。両面焼付塗装(1.5mmのみ片面)で、トタンではなく極薄アルミを使用しているので、サビにくく軽量です。

参照元
https://www.soleita.jp/cms/?page_id=133

カラーエース

福田金属箔粉工業株式会社のアルミ複合板です。看板用下地パネルとして、看板などのほか幅広く採用されており人気の商品となっています。

看板用のアルミ複合板としての強度と、耐候性のある商品です。表面はツヤあり・ツヤなしが選べます。

加工性に優れ切断や穴あけ加工も容易にできます。サッシドアはアルミ型材に合わせた12種類をラインナップがあります。

参照元
https://www.fukuda-kyoto.co.jp/product/detail/64

セキスイアートパネル

積水樹脂プラメタル株式会社で開発されたアルミ複合板です。看板用としての使用に優れていて、不燃認定を取得した「不燃アートパネル」が人気があります。厚さは、1.5mm、2mm、3mm、5mmの4種類から、用途に合わせて選択できます。

看板用以外にも不燃認定を取得した不燃アートパネルもあります。

塗装系から環境有害物質である六価クロム化合物・鉛顔料を全廃しました。片面フィルム無し製品も取り揃えており現場での廃棄物が削減できる環境に優しい複合板です。

参照元
https://www.plametal.co.jp/art_panel.php

三菱樹脂アルポリック

三菱ケミカル株式会社で開発されたアルミ複合板です。「アルポリ」とも呼ばれています。アルポリックはカラーエースやソレイタなどと比べて高いですが剛性・平滑性に優れた製品となっています。看板用途のほか店舗内装・ビル内装材など建材としての使用に適しています。

ACMのトップブランドとして、世界130ヵ国で広く使用されています。

金属複合板として世界で初めて欧州防火規格Euroclass A1に合格したALPOLIC A1や、国内外で広く防火認定を取得している防火性芯材(fr)のALPOLIC/frシリーズ、 表面にステンレスを使用したALPOLIC/fr SCMなど、表面材・芯材の組合せや仕上げにより、様々な意匠・特性を発揮した製品があります。

参照元
https://www.m-chemical.co.jp/products/departments/group/mcit/product/1208372_9100.html

アルミ複合板の相場

アルミ複合板の厚みは3mmがメインで他には1mm、1.5mm、2mm、4mm、5mmのものもあります。

サイズは910mm×1820mm(サブロク)がメインで他にも 1000 mm×2000 mm(メーター板)、1200 mm×2400 mm(シハチ)などがあります。

3mm厚×910mm×1820mmのサイズで約2,000円/枚程度となっています。

基本的に看板として使用される場合、910mm×1820mmサイズのサブロクが主に使用されます。

ホームセンターなどでは1枚4,000円程度です。

アルミ複合板のメリット・デメリット

メリット

アルミ複合板とは、芯材の発泡ポリエチレン樹脂をカラーアルミで上下からで挟んだ三層構造の板材のことです。

アルミ複合板は、一般的に看板用下地材として利用されており、通称「アルポリ」と呼ばれています。

アルミ複合板は、樹脂をアルミ板2枚で挟んだ板のことで加工性や強度に優れていて看板や建材などに使われています。

切断・曲げ等の加工性に優れており、平滑性にも優れています。衝撃にも比較的強く、耐久性があるのも特徴です。

軽くて扱いやすいのがメリットです。軽いために運送費を抑えられるメリットもあります。

水にも強く、湿気による反りにも強いため、湿気の多い場所での施工にも使用できます。

軽量で高い耐久性があり、屋外の看板や建材として広く利用されています。特に耐候性や防火性、加工のしやすさが求められる施工で利用されています。

アルミ自体が軽いですが、さらにその芯材に発泡ポリエチレン樹脂を使用することで全体が軽量になっています。軽量であるため、設置や運搬が簡単です。

軽量で耐久性があり、丈夫で耐候性にも優れているために屋外での長期使用ができます。

加工が容易なので特注のサイズや形状にも対応できてデザインの自由度が高いのが特徴です。防火性のある製品もあり、規制の厳しい場所でも使用できます。

コストパフォーマンスにも優れていて他の素材と比べても安価で、設置やメンテナンスのコストを抑えることができます。

表面のアルミは軽量で錆びにくく、加工がしやすい素材となっています。軽くて安価であるため、看板素材として人気があります。

アルミ複合板アルミ複合板を使った看板は耐久性があり、軽くて扱いやすいため加工がしやすいのが特徴です。

切断もしやすいため自由度が高い形に加工することもできて個性的な看板を作成したい場合に適しています。

デメリット

強い衝撃が加わると凹むことがあります。芯材が発泡樹脂なので割れにくいですが衝撃によって凹むことがあります。

アルミ複合板は透明ではないのでアクリル板のように透過性が求められる用途には向いていません

廃棄する場合は産業廃棄物になります。

アルミ複合板は耐久性に優れていますが、使用環境によっては数年後に色あせが目立つようになったり張り替えを検討する時期がきます。古い看板を撤去後は産業廃棄物として処分しなければいけません。

アルミ複合板は、アルミ板を使っているために切断すると切断面にバリが出ることがあります。

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