アルミ保温シートの効果と上手な使い方や構造と断熱性能も詳しく

アルミ箔 解説

アルミ保温シートは、軽くて値段も安いですが、高い遮熱と断熱性能を持っています。身の回りに着けたり、室内で利用すれば、快適性を高めて省エネにもなります。アルミ保温シートの効果と利用方法や構造と断熱性能も詳しく解説します。

アルミ保温シートとは

アルミ保温シートは、アルミ箔(アルミホイル)を主材料とした断熱・保温材のことで、熱の放射を防ぐ輻射熱遮断効果のある製品です。住宅や車内、キャンプ用品、浴槽、配送保冷など幅広い用途で使用されています。

アルミは熱をよく伝える金属ですが、輻射(放射熱)を反射する性能が高いので熱を通さないのではなくて、跳ね返す仕組みで保温や断熱効果を発揮します。

アルミ保温シートの構造

多くのアルミ保温シートは多層構造になっています。まず、アルミ蒸着層またはアルミ箔層があり、赤外線(輻射熱)を反射して熱の移動や放出、拡散を防ぎます。

次に発泡ポリエチレン(PE)層、または気泡緩衝材(プチプチ)層があって、空気層が伝導熱を遮断して断熱性を高めます

必要に応じて、表面には保護フィルム層がある場合もあります。表面の強度や耐久性を向上させて破れやすさを防ぎます。

アルミ保温シートの効果

アルミ保温シートの効果としては、まず熱の反射効果ですが、約90~97%の赤外線を反射して外気の冷気や日射熱を遮断するとされています。

保温や断熱効果については、内部の温度変化を緩やかにして室内や容器の温度を一定に保ちます。

また、防湿効果として、アルミ層が湿気の透過を防いで結露を抑制します。アルミは軽量で施工が簡単なのでカッターやハサミで簡単にカットできて軽量なため持ち運びも便利です。

アルミ保温シートの用途

  • アルミ保温シートはは、様々な利用例があります。
    • 住宅用として窓の内側や屋根裏、壁の裏側などに貼り付け、断熱材として
    • 車中泊・キャンプに、マットやテント内の床下に敷いて地面からの冷気を遮断
    • 保冷・保温バッグとして食品輸送や宅配用クーラーバッグの内側に使用
    • 床暖房・温室用として熱を下方向に逃がさないように反射層として施工
    • 防寒グッズとして窓貼り・ベランダ遮熱・ペット用マットなど

アルミ保温シートとプチプチの保温効果

アルミ保温シートと気泡緩衝材(プチプチ)はどちらも空気を利用して断熱効果を得ていますが、熱の遮断の方法が異なっています。次の表で説明しておきます。

項目アルミ保温シートプチプチ(気泡緩衝材)
素材アルミと発泡樹脂ポリエチレン気泡
断熱輻射熱の反射と空気の層空気層による熱伝導の遮断
効果冷気と日射の両方冷気の伝導防止だけ
用途夏の遮熱と冬の保温冬の簡易断熱と梱包での保温

両方を組み合わせて相乗効果を出すこともできますがm窓にプチプチを貼って外側にアルミシートを貼るとより高い断熱効果を得ることもできます。

アルミホイル

アルミ保温シートの便利な利用方法

窓や玄関ドアの内側に貼って冬は冷気を防いで夏は日射を遮断したり、布団や寝袋の下に敷くと底冷え対策としてキャンプや災害時にも利用できます。

また、災害時の避難所などでよく見かける段ボールハウスの内側に貼ることで避難所での防寒に利用することもできます。

風呂用のアルミ保温シート

風呂の浴槽に浮かべる「風呂用アルミ保温シート」は、お湯の表面から逃げる熱を反射や遮断をして風呂の温度の低下を防ぐのに使われています。

入浴後に湯面を覆っておくと、2~3時間後でも温度低下を約2~3℃に抑えられることがあります。

ただし、長期間使用する場合はカビや汚れが付きやすくなりので、定期的に洗浄や乾燥させたほうがよいでしょう。

アルミ保温シートの購入先

  • アルミ保温シートの購入先は次のとおりです。
    • ホームセンター(カインズ、コーナン、コメリなど)
    • 100円ショップ(ダイソー・セリアなど)ただし、小型サイズ
    • ネット通販(Amazon・楽天・モノタロウなど)
    • 建材・資材業者(業務用断熱材としてロール販売)

アルミ保温シートの価格

サイズや構造により価格は異なりますが、窓貼りやDIY用としては約90cm×180cmで200~800円程度、キャンプ・車中泊用としては約100cm×200cmで500~1500円程度、建築用ロールタイプであれば幅1m×長さ10m以上で2000~6000円程度になります。

アルミ保温シートの処分(何ゴミ?)

アルミ保温シートは基本的に「可燃ゴミ」または「プラスチックゴミ」として処分できますが、自治体により分別区分が異なるため注意が必要です。

アルミ箔が薄く樹脂主体のものであれば、ポリエチレン製として、可燃ごみ扱い、厚いアルミ箔や金属が強いものだと不燃ごみ扱いの自治体もあります。

また、大きいサイズやロールタイプだと粗大ごみ扱いのこともあります。不明な場合は、各自治体の「ごみ分別表」で「アルミ蒸着シート」や「保温シート」の項目を確認するとよいでしょう。

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