使ったあとのアルミホイルの処分や使い捨てのうどんなどが入ったアルミ鍋は火にかけて温めればすぐに食べることができますが、使い終わったアルミホイルや使い捨てのアルミ鍋の容器は、「燃えるゴミ」か「分別ゴミ」、「資源ゴミ」なのか迷います。その判断についてくわしく解説します。
アルミ箔について
アルミ箔の材質は、99%以上のアルミで1000系の純アルミが使われています。
包装用には厚さ6~9ミクロンのアルミ箔が多く使われていて一般的な家庭用アルミホイルの厚さは約12ミクロンです。
1ミクロンは、100万分の1m=1000分の1mmです。髪の毛の太さが100μmほどで、紙幣の厚さが90ミクロンですから、アルミ箔はかなり薄いシートになります。

有害なダイオキシンについて
アルミ箔は家庭ゴミで出すと、自治体の焼却炉で燃やされて灰になってしまいますので、燃え残って困るとか、償却炉を損傷することもありません。
ゴミとしてだされるほかのゴミと比べると、たとえば、よくゴミとして出される紙や木に比べて、アルミは2倍くらいの発熱量があります。アルミは燃える時に高熱を出します。
物質を燃やすとダイオキシンが発生しますが、ダイオキシンは長期的な影響にさらされたり、慢性中毒となると、たとえ低濃度であっても、発がん性があるとされています。また、ダイオキシンは体外に排出されにくい物質でもあるので人体にとってはとても有害な物質です。
ダイオキシンはプラスチック、特に塩化ビニル樹脂、PVCや塩素を含む化合物が燃焼材料が含まれている場合に発生するリスクが高まります。
燃焼温度が低い(200~400℃)の不完全燃焼の場合や、酸素供給が不足している場合に発生しやすくなります。
アルミ箔は焼却炉内の燃焼温度を高めるためにダイオキシンの発生を減少させます。
自治体の公共の焼却炉温度は、ダイオキシン発生防止のために800℃以上、新炉では850℃以上で焼却することとなっています。
ごみの分別
家庭から排出されるごみの分別や回収基準は、各市町村などの自治体の処理事情で決められています。
アルミ箔は薄くて燃えると灰になるので、一般的に市町村の多くでは「燃えるごみ」として扱われています。
アルミ箔を含むごみを出される場合は、お住まいの市町村のルールに従って出して下さい。
アルミ箔を使った容器やフタのほとんどは、薄いアルミ箔と紙やプラスチックフィルムを貼り合わせた複合材が使っていますので、使用後は可燃ごみとして焼却することができます。
市町村などの自治体の多くは、ごみを「可燃」「不燃」「資源」「有害物」の区分で分別や回収をしています。
アルミ箔だけを「資源ごみ」としている自治体や、「不燃ごみ」として回収して分別センターなどで資源として選別したり、学校や地域で集めたものをリサイクルにしている自治体もあります。
アルミ箔の容器に食品の残りなどが付いている場合は、「可燃ごみ」にしている自治体もあります。
アルミホイルは燃える
アルミホイルも金属だから、「燃えないゴミ」と思うような気がしますが、薄くて、くしゃくしゃになるので、金属というよりは紙とかビニール袋に近い感じがします。
アルミホイルはアルミの金属でできていますが、薄くて燃やすと紙と同じように灰になります。
アルミ箔は意外と燃えないので、燃えるゴミでないと思ってる人が多いのですが、紙と同じように燃えます。そのために「燃えるゴミ」とされている市町村が多くあります。
また、原料であるアルミニウムは、燃やしても有毒ガスが発生せずに灰になります。
ゴミの収集・処理については地方自治体によって異なります。正しい分別方法は地方自治体のホームページなどでご確認ください。
ただし、金属なので、燃えないゴミや資源ゴミに該当しそうですが、汚れがつくため燃えるゴミという考え方もあります。
アルミ箔の鍋(アルミ鍋)
鍋型アルミ容器は、アルミ箔製の深型容器で、鍋のような形状になっているもので、フタ付きのものもあります。
使い捨てアルミ鍋は、キャンプやバーベキューでのスープやシチュー作りなどや持ち帰り用の料理(鍋焼きうどんやおでん)などで使われますし、お祭りやイベントの屋台でもよく利用されています。
このように用途としては、弁当や持ち帰り用のスープや煮物の包装、レトルト食品や冷凍食品の加熱容器、小型の調理用鍋として、オーブンや直火で使用されています。
ゴミを出す場合の場所は地域の自治体で決められたゴミ(クリーン)ステーションなどに出します。
同じアルミの製品でも、冷凍うどんやなべ焼きうどんなどによく使われているアルミ容器(どんぶり)は、捨て方が自治体のよって異なる場合があるので注意が必要です。
リサイクルマークがついているアルミ缶などは資源ごみとなります。捨てる前に、お住まいの自治体の分別方法を確認します。
アルミ鍋やアルミホイルをゴミに出すときの注意点
アルミホイルは、鍋の落としぶたやホイル焼きなどに活用できるので調理によく使われます。
使うと油や調味料などの汚れがついてしまうことが多くあります。アルミホイルは汚れがつくと、分別方法が異なる自治体もあるので、汚れの有無で分別方法が変わる場合がありますので自治体の規則に従ってください。
コメント