アルミサッシについてサッシの美しさはアルマイト処理によって

アルミサッシ 解説

アルミサッシの製造工程について解説して、アルミサッシの美しさの特徴であるアルマイト処理も詳しく説明します。

アルミサッシの工程

ビレットをつくる

アルミニウムはボーキサイトという鉄鉱石が原料です。ボーキサイトは酸化アルミニウムを主な成分とする鉱石でアルミの原料です。

ボーキサイトからアルミナ(酸化アルミニウム)をつくり、電気分解をして、アルミを取り出します。アルミをつくるには膨大な電力を必要とします。以上の工程をアルミ製錬といいます。

精錬でできたインゴット(地金)を輸入してビレットを鋳造してつくります。このアルミビレットという合金が、アルミ建材の素材となります。

溶解炉でインゴットを溶かして、用途別にマグネシウムやシリコンなどを加えて、成分を調整してビレットをつくります

アルミ押出形材

押し出し作業

押出機(押出プレス)でところてん方式で押し出し加工されて指定された形状のアルミ形材になります。

円筒形のビレットを押出プレスの中に入れて、ダイス金型の穴から押出します。複雑な断面形状でも、ダイス金型さえつくることができれば、この工程でサッシのような複雑な形状でも製造することが可能です。

ビレットを加熱して、押出し機へ入れます。ダイス孔の形状をした断面形状の細長いアルミ形材ができます。

このアルミ形材をストレッチャーで真っ直ぐになるように矯正して、所定の長さに切断します。

表面処理

押出された押出形材は腐食しないようにするために表面処理(アルマイト処理)をします。

押し出されたアルミ形材は、そのままでも薄い安定した酸化皮膜に覆われているので、きれいな銀色です。アルミは耐食性に優れた金属ですが、さらにこの表面の耐食性を高めたり、装飾性や耐摩耗性を施すために、表面を処理して人工的に酸化皮膜を厚くします。これをアルマイト処理と言います。

加工

切削加工、プレス加工、曲げ加工、溶接をして完成します。

検査と出荷

加工が完了した製品は、検査されて出荷されます。

アルマイト処理(加工)

アルマイトとは、アルミニウムの表面に陽極酸化処理である電気化学反応を施して、人工的に酸化皮膜をつくる表面処理のことです。

アルミは酸素と結びつきやすい金属なので、空気中に触れると自然に酸化皮膜ができますが、この皮膜は薄くて腐食してしまうために、アルマイト処理によって表面を保護します。

  • アルマイト処理をすると次のようなメリットがあります。
    • 耐食性と耐摩耗性が向上します
    • アルミニウム素地より硬度が上がります
    • アルミニウムの孔をつかって染料を含浸させるカラーアルマイトなどの処理ができます

アルマイトした家庭用製品には弁当箱、やかんや鍋などがあります。

アルマイトしても、もともとのアルミと変わらない銀白色ですが、着色したカラーアルマイトも広く利用されています。

アルマイト製品は、アルミニウム製の建材、鉄道車両や航空機の内装品、自動車部品、光学部品、半導体部品、各種のネームプレートや化粧板などに幅広く用いられています。

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