アルミガラスクロスとは?特徴・用途・メーカー製品まで詳しく解説

アルミ箔 解説

建設現場や工場設備において、断熱材の仕上げや補強に欠かせない「アルミガラスクロス」の解説です。

アルミガラスクロスは、断熱・遮熱・防湿・耐熱用途で広く使用される高機能シート材です。建築現場やプラント設備、ダクト工事、保温工事などで採用されており、最近は省エネ対策や結露防止対策としても注目されています。

アルミガラスクロスの構造や効果、用途、主要メーカー製品、そして「アルミクラフト」との違いまで、わかりやすく解説します。

アルミガラスクロスとは

アルミガラスクロスとは、ガラス繊維(グラスファイバー)クロスにアルミ箔(アルミホイル)をラミネート加工した複合材料です。ガラス繊維を織り込んだ「ガラスクロス」の表面に、高純度の「アルミ箔」をラミネート加工しています。

基本構造としては、基材にガラスクロス(耐熱性・強度)を使い、表面にアルミ箔(遮熱・防湿・反射性)の二層構造になっており、これによって、高い耐熱性・優れた遮熱性能・水蒸気バリア性・機械的強度を兼ね備えた材料となっています。

ガラスクロスの持つ高い引張強度と、アルミ箔の持つ熱反射性・防湿性を兼ね備えており、主に断熱材(グラスウールやロックウール)の表面被覆材として使用されます。

特徴と効果

高い耐熱性

ガラスクロスは不燃材料であり、高温環境でも性能を維持します。ボイラー配管や排気ダクトなどの高温部位でも使用可能です。

基材がガラス繊維であるため燃えにくく、国土交通省の「不燃認定」を受けている製品がほとんどです。火災時の延焼防止にも寄与します。

優れた遮熱性能

アルミ箔は赤外線反射率が非常に高いため、放射熱を効率よく反射します。これによって、熱損失の低減・表面温度の上昇抑制・作業環境の改善が期待できます。

アルミ箔は放射熱(輻射熱)を反射する性質が非常に高く、外部からの熱を遮断し、内部の温度を一定に保つ効果があります。

防湿・結露防止効果

アルミ層は水蒸気透過率が極めて低く、断熱材の外装材として使用することで、断熱材内部の結露防止・カビ・腐食対策に有効です。

湿気を通さないため、内部の断熱材が吸湿して断熱性能が低下するのを防ぎます。また、配管の防錆にも役立ちます。

機械的強度が高い

アルミ単体と比較して、ガラスクロスにより引張強度・引裂強度が向上しています。施工時の破れが起こりにくく、現場作業性に優れます。

用途

アルミガラスクロスは、次のような分野で使用されています。

  • 建築設備でアルミガラスクロスは下記の用途で使われています。
    • 空調ダクトの外装材
    • 保温材のラッキング材
    • 屋根裏・壁内の遮熱シート
  • プラント・工場設備でアルミガラスクロスは下記の用途で使われています。
    • ボイラー配管の断熱被覆
    • 蒸気配管の保温外装
    • タービン・炉周辺の遮熱材
  • 産業用途でアルミガラスクロスは下記の用途で使われています。
    • 耐熱カーテン
    • 耐熱カバー
    • 機械設備の保護シート

特に省エネ法対応やカーボンニュートラル対策として、遮熱材の需要は増加傾向にあります。

メーカーと製品

アルミガラスクロスは、断熱材メーカーや工業材料メーカーから販売されています。

主なメーカーとしては、旭ファイバーグラス・ニチアス・日東紡績・マグ イゾベールなどがあります。各社とも、アルミ箔厚み違い・粘着付きタイプ・強化タイプ・不燃認定取得品など、用途別に製品ラインナップを展開しています。

これらの選定時には、使用温度・必要強度・不燃認定の有無・防湿性能・施工方法(粘着タイプか否か)を確認することが必要です。

アルミクラフトとの違い

現場でよく比較される材料に「アルミクラフト」があります。アルミクラフトとはクラフト紙にアルミ箔を貼り合わせた材料ですが、違いは次のとおりです。

項目アルミガラスクロスアルミクラフト
基材ガラスクロスクラフト紙
耐熱性高い低い
強度高い比較的低い
価格やや高価比較的安価
主用途高温・工業用途建築断熱用途

使い分けですが、高温部位・屋外使用・耐久性重視であればアルミガラスクロス、住宅断熱・コスト重視であればアルミクラフトという選定が一般的です。

施工上の注意点

重ね代(ジョイント部)は気密テープで処理します。断熱材との密着施工を行うこと、アルミ面の破損を避けること、使用温度を超えないということがあります。

施工品質によって性能が大きく左右されるため、専門業者による施工が望ましい場合もあります。

コメント