アルミホイルは料理や保存、掃除などでよく使われていますが、「裏表はどっち?」「くっつく面はどっち?」「くしゃくしゃにする理由は?」という疑問がよく寄せられますのでまとめてお答えします。
アルミホイルの裏表
光っている面が「表」、くもっている面が「裏」となっています。
アルミホイルには光沢のある「ピカピカした面」と、くもった「マットな面」がありますが、これはアルミニウムの製造工程(過程)で圧延(あつえん)をしているためです。
アルミホイルは、薄いアルミニウムの板をローラーで圧力をかけて伸ばして製造していますが、アルミホイルをつくる最後の工程で、2枚重ねて同時に圧延します。その工程で、内側に挟まれていた面がくもったマット面になって、圧延ローラーに接していた面が光沢面になります。
表裏で機能に違いはあるの?
この違いには、基本的に機能の差はありません。熱伝導性・遮熱性・非粘着性は表裏で大きく変わらないため、どちらを内側に使っても大きな問題はありません。
ただし、料理の内容や用途によっては光沢面を外側にしたり、くもったマット面を内側にするといった使い分けをすることもあります。
オーブンなどで焦げを防ぎたい時は熱をやや吸収しやすいくもったマット面を内側にしたり、包み焼きで熱を逃がしたくない時は熱を反射しやすい光沢面を内側にするといった具合です。

アルミホイルがくっつくのは?
くっつく原因は、食材の性質と熱によります。「チーズがアルミにくっついた」「魚の皮がホイルに貼りついた」などがよくありますが、これはアルミの性質ではなく、食材のタンパク質や油分、水分の変化によるものです。
加熱するとタンパク質が凝固して、表面がアルミに密着することで剥がれにくくなります。チーズのような粘性の高いものは、熱で溶けると隙間に入り込み、そのまま固まってしまうのです。
対策は「オイル」と「クッキングシート」
アルミホイルに油を塗ると、密着が防げます。また、シリコン樹脂などくっつき防止加工がほどこされたくっつかないアルミホイルも市販されています。
調理内容によっては、クッキングシートを併用するのもよいでしょう。

アルミホイルをくしゃくしゃに
くしゃくしゃにする理由は「密着性」と「熱分散」です。アルミホイルをあえてくしゃくしゃにする方法もあります。
落とし蓋として使う場合
くしゃくしゃにしたホイルを鍋に入れて食材にかぶせることで、浮きにくくなって密着性が高まるので、煮崩れ防止や味の染み込みに効果があります。
トースターで焼き網の代わりに
トースターの網にホイルを敷く場合、平らなままだと熱や油分が溜まりやすいですが、くしゃくしゃにすると空気の通り道ができて余分な水分が飛びやすく、焼き目がきれいにつきます。
油や焦げの吸収効果
凹凸のある表面により、油分や焦げが一点に集中しないので、均等に分散される効果もあります。
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